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2020.12.21 SNS運用ポリシーの決め方

 

こんにちは!シパーズ マーケティング事業部 小山です。

 

TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを使ってユーザーと直接やり取りを行うSNSマーケティングは、企業のブランディングや売上の向上、認知拡大など、さまざまな効果が期待できます。

 

ただし、SNSの運用は“炎上”というデメリットが潜んでおり、信頼を失う可能性も秘めています。

 

そのため、SNSは戦略的に行うことが重要であり、配信するプランやルールに沿って行うことが大切です。

 

今回は、SNS運用のデメリットである、炎上や、ユーザーとのトラブルを未然に防ぐための“SNS運用ポリシー”の決め方についてご紹介します。

 

SNS運用のメリットを最大化するためにも、運用ルールを設定してユーザーとのコミュニケーションをとっていきましょう。

 

SNS運用ポリシーとは?

 

そもそも、SNS運用ポリシーとは、SNSの運用ルールを取り決めたもののことを言います。

 

社内で共有することで、運用ポリシーに基づく方法でSNS運用を行えるようになることはもちろんのこと、ユーザーにも共有することでトラブルを未然に防ぐ役割があります。

 

そのため、多くの企業が『ソーシャルメディアポリシー』や『SNS運用ガイドライン』などの名称で、SNS運用ポリシーを公式ホームページなどに掲載されていることが一般的です。

 

SNS運用ポリシーをこれから決めるのであれば、ライバル企業や参考にしたい企業のホームページをのぞき、どのような運用ポリシーを設定しているのかを確認してみると、具体的な取り決め内容が見えてきます。

 

SNS運用ポリシーの設置で得られるメリット

 

SNS運用ポリシーの設置は、SNS運用をする担当者内で共有するだけではなく、社内および社外にも公開して共有することでメリットを得ることができます。

 

SNS運用ポリシーの設定には、どのようなメリットがあり、どのような目的があるのかを確認しましょう。

 

運用側の質を維持できる

SNSは気軽に投稿できるツールであるため、企業として運用するのであれば、注意が必要です。

 

社内のSNS運用担当者が独自の判断で投稿したり、コメント返しをしたりなど、企業の意図とは異なる運用をしないための対策として、SNS運用ポリシーの設置は役立ちます。

 

「投稿のトンマナ」「ユーザーとの関わり方」「発信する時間帯」「フォローするユーザーの対象」など、細かな部分まで取り決めることで、複数の担当者がいても、統一感のある運用を目指せます。

 

運用ポリシーに沿ったSNS運用は、リスクの回避だけでなく、ブランディングの質の向上にも役立ちます。

 

ユーザーとのトラブルを未然に防ぐ

SNS運用ポリシーは、社外にも公開し、明確にすることで、ユーザーとのトラブルを防ぐ役割も担っています。

 

SNSはユーザーとの直接的なやり取りが行われるため、企業としては何気ない行動であっても、ユーザーは不愉快な思いをしたり、疑念を抱いたりなど、トラブルの発生が起こりやすいです。

 

このようなトラブルを未然に防ぐためにも、運用ポリシーを明文化して運用することは有効と言えます。

 

SNS運用ポリシーの例

SNS運用ポリシーは重要な役割を持っていますが、具体的にどのような運用ポリシーがあるのかを確認していきましょう。

 

発信する時間帯について

コンテンツを投稿する時間や、ユーザーへの返信などを行う時間帯を公表することで、ユーザーとの積極的なコミュニケーションが図れます。

 

たとえば、シャープの公式Twitterアカウントで設定されているコミュニティ・ガイドラインでは、以下のような案内で運用ポリシーを公開しています。

 

 

当社がコンテンツを発信する時間帯:平日10:00〜17:00(年末年始、土日、祝日および当社の定める休業日を除きます)。なお、それ以外の日時においても発信する場合があります。

 

このように明記することで、コミュニケーションがとれる時間には制限があることを伝えています。

 

フォローについて

企業がSNSのフォロワー数を伸ばしたいと思うように、SNSを使っている人は、フォロワー数を重要視する傾向があります。

 

そのため、フォロワーを作るために、フォローをする“フォロー返し”を期待して、企業アカウントをフォローするユーザーもいます。

 

しかし、ユーザーが期待しているような反応が企業アカウントから得られない場合、企業に対して悪い印象を抱かれる可能性も否定できません。そのようなトラブルを未然に防ぐためにもフォローについての明言は有効です。

 

味の素冷凍食品株式会社では、以下のような運用ポリシーを公表しています。

 

 

当社は、本アカウントをフォローしていただいた全てのユーザーをフォローするものではありません。また、ユーザーが本アカウントをフォローしていない場合であっても、当社がフォローさせていただく場合もございます。

 

敏感な反応がされやすいフォローの方針については、明らかにすることがオススメです。

 

コンテンツの責任について

センシティブな情報を扱うような場合、SNS運用は難しいもの。

 

発信したコンテンツが拡散されることによって、企業とユーザー間だけでなく、ユーザー間同士でのトラブルにまで発展する可能性があります。

 

そのようなトラブルの責任を問われないための運用ポリシーを決めることも大切です。

 

たとえば、下記は総務省が運営する公式SNS(Twitter、Facebook)の運用方針です。

 

 

  • 総務省公式SNSの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、当室は利用者が総務省公式SNSの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。
  • 当室は、ユーザーにより投稿された総務省公式SNSに対する、「リプライ」、「リツイート」、「コメント」等につきまして一切責任を負いません。
  • 当室は、総務省公式SNSに関連して、ユーザー間又はユーザーと第三者間でトラブルや紛争が発生した場合であっても、一切責任を負いません。

 

SNSで発信するコンテンツの情報には、発信する企業が責任を持つことが必須ですが、ユーザーが企業の投稿をもとに行う投稿には責任を負う義務はありません。

 

総務省では、ユーザーが“リプライ”や“リツイート”などの機能を使って、投稿・発信することには責任を負うことはないことを、はっきりと明記しています。

 

SNS運用の目的について

SNS運用ポリシーは社外向けに限らず、社内へ向けたポリシーも公開することがポイントです。

 

資生堂のソーシャルメディアポリシーでは、SNS運用の目的について以下のように明らかにしています。

 

 

1.資生堂グループに対するお客さまのご意見・ご感想をうかがい、お客さまが本当に望まれる商品・サービスが何かを深く理解すること。

2.資生堂グループの商品・サービスを、より多くのお客さまに知っていただくこと。

3.資生堂グループの商品・サービスにかける資生堂グループ社員の想いを、より多くのお客さまに知っていただくこと。

4.お客さまとの誠実な対話を通じて、お客さまの満足度、そして資生堂グループへの信頼とブランド価値を高めること。

 

「なぜ、企業としてSNSを運用するのか」を明確にすることは、SNS運用担当者だけではなく、全社員の意識の統一にもつながります。

 

SNS運用ポリシーを設定してトラブルのないSNS運用を目指そう

 

SNS運用ポリシーは、SNSを運用する目的や、運用する基本的な姿勢、コミュニケーションの方法など、運用に関するルールを取りまとめたものです。

 

SNS運用ポリシーを設置することは、SNS運用担当者内でも対応の仕方を統一できるため、運用をスムーズにする効果が見込めます。

 

また、ユーザーにもSNS運用の姿勢を示すことでコミュニケーションがとりやすくなるメリットも得られます。

 

他社の運用ポリシーを参考にしながら、自社らしい運営を反映させて、有効的なSNS運用ポリシーの設置を目指しましょう。

 

ただし、SNS運用の目的や達成したいこと、ターゲットなどは、それぞれのビジネスによって異なるもの。

 

シパーズでは、これまで培ってきた経験や知識を活かし、お客さまビジネスを加速させるマーケティングをトータルでサポートしています。

 

「SNS運用に自信がない」「どのようにSNSを運用すればいいかわからない」など、困ったことがあれば、お気軽にシパーズまでお問い合わせください。

 

お持ちの課題やニーズに合わせた提案をし、運営のサポートをいたします。